月経と更年期と閉経
私たち女性に
定期的に訪れる月経。
しかし、なかには
毎月の周期がバラバラ、生理痛やPMSがある
ダラダラと長引く生理を抱えている方も
少なくありません。
本来、女性の生理は
安定した周期で生理が起きるものですし、
生理痛もなく、長引きません。
まず、生理は
脳の間脳にある視床下部から
性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRh)を分泌し、その下にある下垂体に指令を出します。
*視床下部・・・ストレスに対する身体反応において、中心的役割を担っています。自律神経の最高中枢で体温、睡眠、食欲、糖質代謝、性本能の司令塔。
*性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRh)・・・視床下部から分泌されるホルモンの一種。卵巣に刺激を与え、その発育や機能を保持・調整するホルモンの総称。
すると、指令を受けた下垂体は
卵巣刺激ホルモン(FSH)と
黄体形成ホルモン(LH)という
2つの性腺刺激ホルモンを分泌します。
この2つのホルモンは、血流にのって卵巣まで届き、卵巣はこれを指令として受けとめて
卵子を育て始めます。
*下垂体・・・成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン・黄体形成ホルモン)などのたくさんのホルモンを分泌し、視床下部によって調節される。
*卵巣刺激ホルモン(FSH)・・・卵胞の成長を促すホルモン。
*黄体形成ホルモン(LH)・・・排卵を促すホルモン。
そして、この2つの性腺刺激ホルモンによって刺激された卵巣から、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌されます。
エストロゲンの分泌量が増え始め(この時期が排卵前)、低温期を過ごし
*エストロゲン(卵胞ホルモン)・・・女性らしいカラダをつくる、自律神経や感情の動き、骨や皮膚・脳の働きに関与、肝臓の悪玉コレステロールを下げる、基礎体温を下げる
その後、排卵後の卵胞は黄体に変化して
もうひとつの女性ホルモンである
プロゲステロン(黄体ホルモン)を約2週間分泌。
この期間は高温期にあたり
PMSの不調が起こりやすい時期でもあります。(おてあてを行なっているお客様のPMSの不調は、ほぼ改善されています)
*プロゲステロン(黄体ホルモン)・・・妊娠を助ける、妊娠を継続させる働き、体内の水分を保持、食欲を増殖する、基礎体温を上げる
そして、プロゲステロンによって
厚くフカフカになった子宮内膜は
受精卵を迎えない場合、必要がないとみなし、剥がれ落ちて体外へと排出され
月経が起こります。(エストロゲンとプロゲステロンが減少する)
中には、カラダや子宮が冷えているため
うまく内膜が分解されず
血の塊となって出てくる場合もあります。
生理痛が起きてしまうのも
カラダや子宮が冷えていると
子宮から内膜がうまく剥がれ落ちないので
無理やり剥がし落とすために
子宮の収縮回数が増えて、おなかが痛くなります。
生理周期の乱れや生理痛、
血の塊などみられる場合
食生活はもちろん、不規則な生活を過ごしたり、持続的なストレスを受けることにより、脳の視床下部や下垂体の自律神経系の乱れが起こっています。
そして体内の循環が悪くなり、カラダも冷えてしまうので、生理の際の排出するチカラが弱まってしまうんですね。
*ストレスは脳の中枢神経系から
視床下部へ入り、自律神経の交感神経を高めたり、ストレスホルモンを分泌。
婦人科系になんらかのトラブルがある場合
側頭骨周辺にしなやかさがないことをよく見受けます。
ほかにも、肝臓、骨盤内の癒着や下垂、
足関節まで影響が出てきているので
脳内をバランスよく保つために
頭蓋骨などの歪みを整えて
体内を循環させてあげることをおススメします。
ちなみに、エストロゲン分泌が過剰になると、月経の乱れや子宮筋腫、内膜症、乳ガンなどを引き起こしやすくなります。
本来、不要になったエストロゲンは
腸で吸収され、門脈から(腎臓を除く、腹腔器官のほとんどの静脈血を肝臓に運ぶための血管)肝臓へ入って分解されます。
肝臓では、増えすぎたエストロゲンを均一化してくれるのですが、肝臓は分解のほかに栄養の代謝や貯蔵
胆汁の生成や分泌、解毒などの生命維持に必要な多くの働きを行なっているので、分解が追いつかなくなれば疲弊してしまいます。
疲弊した肝臓は腫れて熱をもったり
癒着してしまい
本来の働きが出来なくなると
増加しすぎたエストロゲンによって刺激される婦人科系にトラブルが出てきてしまうのです。
そして、女性は適齢期を迎えると訪れる
更年期や閉経がありますね。
更年期には卵巣機能が低下し始めているため
卵巣はエストロゲンを
十分に分泌できない状態になっていますが
脳は、もっとエストロゲンを分泌させようと
視床下部から命令を出します。
しかし、エストロゲンの減少とともに
卵巣機能も低下しているので
(子宮内膜が薄くなり、子宮全体は小さく萎縮していく)
女性ホルモンは分泌されず
この繰り返しで
視床下部がパニックを起こしてしまいます。
そのため、不眠や情緒不安定になったり
ホットフラッシュが起きてしまうのです。
(更年期・閉経の症状は、月経が停止する数年前から少しずつ始まります)
ほかにも、エストロゲンは
コレステロールの合成を抑える役割をしていますが、閉経してエストロゲンの分泌量が減るとコレステロール値が上がりやすく抑えがなくなり、コレステロールの合成が増えてしまいます。
30代~40代前半という若さで
早期に閉経してしまった場合、
卵巣からの排卵がなくなり、ホルモンの分泌が減衰してしまうので
数年後、または数十年後という年月を経て
個人差はありますが
コレステロール値が高くなったり
肝臓や目のトラブル、
カラダに何らかの問題が出てきてしまっているのも目の当たりにしています。
*コレステロール・・・脂質の一種で、血液中だけでなく、脳や肝臓などのないぞう、筋肉など全身に広く分布しており、細胞膜や性ホルモンなどの脂肪の消化吸収を助けます。
体内のコレステロールのうち、食べものから取り入れられたものは約3割にすぎず、残りの7割のコレステロールは、体内で糖質や脂肪酸を材料に、主として肝臓や皮膚、腸粘膜によって合成されます。
エストロゲンはコレステロールによって合成されますが、ストレスや添加物・薬・アルコールや嗜好品などの影響によって肝臓によるエストロゲン分解能力が低下すると、慢性的にエストロゲン濃度の上昇を引き起こし、月経周期や閉経後に乱れが生じたり、コレステロール値が高まります。
本来、コレステロールは血液にのって全身に運ばれ、余分なコレステロールは血液から肝臓に戻ってきますが、エストロゲン分泌が過剰な場合、またはエストロゲンの分泌が減っても、抑えのなくなった行き場のないコレステロールによって、肝臓は疲弊してしまいます。
そうなると、脳にも分布しているコレステロールへも影響し、脳のすぐ下に存在する眼球にまで影響を及ぼしてしまいます。目の網膜は発生学的にも脳の一部にもなるので、眼圧が高くなったりなどの目のトラブルが出てくるかと予測されます。
そして、エストロゲンは骨形成を進め、骨吸収を抑える働きもあります。
閉経前後からエストロゲン分泌が激減すると骨量が減少し、骨粗鬆症になる危険性も高まります。
閉経後は微量ながら、副腎由来のエストロゲンが分泌されています。
視床下部→下垂体→副腎→アンドロゲン(男性ホルモン)→エストロゲンが分泌されるので
閉経後に乳ガンを引き起こしてしまうのもこのためです。
*副腎・・・5~7gほどの小さな臓器で、両側の腎臓の上部に位置。電解質バランスの調節や血圧・血液量の調節、ブドウ糖の合成やアンドロゲンのホルモンを分泌、ストレスに対処する
女性が社会へ出て
男性とともに働いている現代は
さまざまなプレッシャーにさらされ
女性としての機能である月経時や出産時に
必要なカラダの休息をしたり
ゆっくり過ごすことを見失っているような気がします。
ほかにも、社会的・人間関係などの要因
怒りや不安などの心理的なもの、
睡眠不足や栄養の偏り、添加物、
電磁波、騒音、寒さや暑さ、、、
ストレスの元になるものがたくさん存在しています。
そのため、自律神経系に乱れが起きて
月経や更年期・閉経後にトラブルが出てきてしまうのです。
現代を働きながら生きる女性の皆さんには
こういった時期をゆっくり過ごすことは
なかなか難しいかもしれませんが
女性自身が心地よく
過ごしやすい環境を整えるために
一度、いまの状態を見直してみることも
必要なのではないでしょうか?
女性の閉経は50歳前後ですが
日本人女性の平均寿命は約87歳です。
もし、50歳で閉経したら、それまで40年近くあります。
いまの30代、40代、そして50代の女性も
月経や更年期だけではなく
閉経後に長く続く人生を、どう過ごしていけばいいかを考えていかなければいけないと思います。
【まとめ】
エストロゲンなどの女性ホルモンは
脳の視床下部や下垂体、卵巣の働きによって分泌量が変化しています。
それらのうちどこかにトラブルが生じれば、月経に影響が現われ、更年期や閉経へも影響がみられます。
よって、できるだけストレスをなくし
女性本来のカラダを労わってあげることが必要です。
肝臓や(右側の胸の下)骨盤内に手をのせて
5分ほどゆっくり呼吸を
意識されてみるのもおススメですし
ヨガなどで心地よくカラダを緩めてみたり
じっくり瞑想をしてみるのもおススメです。
でも、セルフケアだけでは
難しいわ~という方は
ぜひおてあてを受けてみてくださいネ。
*カラダのおてあて*
50~60分ほど 5000円
<問い合せ>
おてあてサロン
プラーナ
メール a.hg.prana.37@gmail.com
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